ズワイガニの名称が多すぎたのでまとめてみた

ズワイガニの名称が多すぎたのでまとめてみた

秘書です。

ズワイガニの種類について調べました。

水揚げされた地域によって名称が違うのはなんとなく知っていましたが、今度北陸に越前ガニの調査に行くに当たり、事前調査を行いました。

ズワイガニは「水揚げされた地域」に加え、「オス、メス」によっても名称が違います。

水揚げ場所で名称を変えることで各漁港のブランド化を図っているようです。

種類、水揚げ場所

ズワイガニ

ズワイガニは、細い木の枝を表す古い言葉『楚(すわえ)』からきています。

同じく松葉ガニも同様に、松の葉のように細くて美しい足だから「松葉ガニ」と呼ばれているそうです。

下記以外で採れるズワイガニはすべて『ズワイガニ』と呼ばれます。

越前

  • 皇室に献上している唯一のカニ。
  • 全国に先駆けて福井県が導入した”食のブランドの証”
  • 解禁日は毎年11月6日の午前0時〜翌年3月20日まで
  • 「越前がに」漁に出かける漁港としては、北から三国~越前~敦賀~小浜。この4ヶ所で水揚げされた雄のズワイガニに、黄色いタグが付けられます。
  • 生息場所。雄のズワイガニは水深250~400m付近、15回前後の脱皮を繰り返すことで大きくなります。
  • 越前海岸沿岸は急深で、漁場はすぐそこ。さらに漁場の地形は100m~150m~200m~と段々畑のようになっていて、カニや魚にとってすみやすい場所となっている。
  • 越前がには、漁獲されるとすぐに海水の入った水槽に入れられ、生きたまま帰港する。このスタイルは全国でも珍しく、新鮮な美味しさを堪能できるという意味でも、他地域よりも優れている。
  • メスはセイコガニ

加能

  • 石川県内の漁協が平成18年に一つの漁協へと統合されたことを契機に、県産ズワイガニの名称を一般公募し、「加能ガニ」と名付けられました。「加」賀から「能」登まで、県内の漁協が一つになった新しいプライドを背負い、漁師たちが自信をもってお届けするブランドガニである。
  • 9cm以上の雄のズワイガニ
  • 加能ガニの水揚漁港は、橋立漁港、金沢港、富来漁港、輪島港、蛸島漁港等で、主に底曳き網漁で水揚げされる。
  • 漁期は11月6日から3月20日まで
  • 基本日帰り操業で、その日水揚げされた高鮮度の加能ガニが港に並ぶ。一方、時化で漁ができない日もあるため、陸上水槽で活かしたまま収容する蓄養を行い、安定的な出荷にも努めている。
  • 水揚げサイズを9cm以上に設定するだけでなく、ズワイガニの禁漁期間に別の漁での混獲を防ぐため、改良網を用いて、ズワイガニや小型のカレイ等を獲らない工夫もしている。
  • 雌を「香箱(こうばこ)ガニ」と呼び、甲羅の中の卵(内子(うちこ))のおいしさは絶品である。ただし、漁師は「香箱ガニ」の資源保護を優先するため、加能ガニよりさらに短い漁期(11月6日~12月29日)を設定している。

間人

  • 5隻の小型船による漁
  • 幻の蟹で有名
  • 漁場は、丹後半島沖合約30キロ~40キロ。水深200m~300mの海底に間人蟹は生息している。
  • 厳冬の日本海は、シケなどで操業出来ない日もあり、水揚げはとても不安定。
  • 漁場までわずか2~3時間と近い距離にある間人港ならではの「日帰り操業」で大切に持ち帰られる。
  • どの港よりも高い鮮度を保ったままセリにかけられるのが間人蟹の一番の特徴です。
  • 厳しい選別があり、間人港に水揚げされたカニが全て間人蟹になるわけではなく、漁師自らのが選別にかけ 大きさ、キズ、身の詰まり、色等数多くの項目によりランク分けされる。
  • 11月6日~翌年3月20日までが、間人蟹の漁期。
  • メスのコッペガニは、12月末までとなります。

大善

  • 間人と同じだが、大善丸一隻で漁をしているので大善ガニと呼ばれる。さらに希少で、幻のカニとも呼ばれている。

香住

  • 漁法・・・かにカゴ漁(かにカゴの付いた漁具を約2日程海底に沈め、カニが入るのを待って引き上げる。)
  • 生態・・・水深約500m~2500mの深海に生息。
  • 漁期・・・9月1日から6月30日

柴山

  • 110ランクものクラスに選別される。大きさはもちろん、汚れ、身のつき具合、色つや、生育状態など、その基準は世界一の厳しさといっても過言ではない。
  • カニを元気な状態に保つために水温を2~3度に維持する機能を装備。できるかぎり、深海の状態と同じ環境を保ったまま、港へ運ぶ。
  • 110ランクの選別を支えているのが「選り手」と呼ばれる女性たち。熟練した者は少しのキズや変形、50gの誤差も見落とさない、まさに“神の手”である。しかし1本立ちするには十数年のキャリアが必要となる。さらに「番ガニ」以上をまかされるようなトップになるには、20~30年のキャリアを積み上げなければならない。
  • 柴山ガニの頂点に立つ存在が“柴山GOLD”と呼ばれる最高級ランキングのカニです。指揃いで1.4kg以上の良質のものでなければなりません。その確率は1000分の1匹とも、漁船にして40隻に1匹ともいわれ、ほとんど幻のカニといってもいいほど。

津居山

  • 津居山港は日帰り操業の漁業が中心である。なので「鮮度」が違います!すべてのかにが“活きが良く元気いっぱい”です。
  • 津居山港の漁船が操業している「かにが獲れる漁場」は水温が非常に暖かく、兵庫県近海のかにの餌が非常に豊富に生息している地域。
  • この2点が、同じ松葉かにでも“かにのブランド”になる理由である。

浜坂

  • 兵庫県の浜坂で水揚げされたズワイガニの事で、浜坂カニ、または浜坂松葉ガニとよばれている。
  • 山陰沖で獲れる松葉カニは恵まれた漁場があり、そこで獲れた松葉カニは最高級のカニと評価されている。
  • ズワイガニの水揚げ量、日本一を誇る。
  • 浜坂港の近隣には温泉地も多くあり、温泉旅館、温泉宿の高級松葉カニ料理には浜坂カニが使われている事が多い。
  • 松葉カニの漁場である日本海は荒れる事が多く、漁に出られない、または戻れない事も多く有るが、浜坂港では比較的大きな船もあり、安定した供給ができる。
  • 漁期は、11月6日から翌年の3月20日まで。ちなみに脱皮後間もない若いカニ(水ガニ)(ズボガニ)は省令では11月6日から3月20日になっているが、日本海ズワイガニ特別委員会の協定では1月11日から3月20日まで。
  • メスのズワイガニ(セイコ)の漁期は省令では11月6日から翌年の1月20日までとなっているが、日本海ズワイガニ特別委員会の協定では11月6日から1月10日まで。

鳥取松葉

  • 日本海の丹後半島から島根県沖の日本海に生息しているズワイガニ
  • 京都府から島根県の漁港に限定されている。
  • 漁期は基本的に毎年11月6日から3月20日
  • メスにあたる「セコガニ」はさらに漁期が短く、11月6日から12月31日。
  • 一部漁期の終わった直後などに水槽で泳がせて漁期終了後に販売される場合もあります。

隠岐

  • 生息地は隠岐堆と呼ばれる推進200~400mの大きな大陸棚斜面。
  • 島根県独自の「カニ篭漁業」によって漁獲された松葉ガニが、「隠岐松葉ガニ」と呼ばれる。
  • 篭の中にカニの大好物であるサバなどを入れ、ロープをいくつも付け水深200~300mの海底へ沈める。かごを引き上げるのは翌日以降。引き上げた篭には、成熟した松葉ガニのほかにも雌や規格外のもの、脱皮してまもない水ガニ(1月下旬解禁)も入る。カニ篭漁では、このようなカニは水揚げ後すぐに海に戻し、ズワイガニ資源を保護。カニ篭漁で水揚げされる隠岐松葉ガニは傷みが少なく、鮮度はもちろん姿も抜群。まさに極上の一品である。

ヨシガニ

  • 庄内浜のズワイガニ漁は、10月から4月末までが漁期で、解禁日はその年によって違う。
  • 庄内ではズワイガニは底引き網漁で揚がる。しかし、1日当たりの網を引く回数は決まっており、無制限に捕れるわけではない。
  • 雌をメガニ、またはクボガニという
  • 生息場所・・水深200~600メートルの海

タグ

タグをつけることで、その港で水揚げされた事を強調する料亭やホテルもあります。

タグ付き=ブランドとして高値がついて世に出回るからです。

地域によって選抜され、大きさや品質など一定基準をクリアしたと認められたズワイガニにタグが取り付けられていますが、タグがないからダメというわけでなく、直接仕入れていたり船から直接契約したりしているとタグがありません。

信用のおける旅館やホテルではタグがなくても立派なブランド並みのカニをリーズナブルな価格で出してくれるところもあります。

タグはないけどブランドカニ並みの身入り、美味しさなのに価格は安いという事になるのです。

まとめ

とにかく種類が多くて覚えきれないです。

水揚げ地域、漁港、オスメスで細分化されすぎです。

ブランド化とはいいますが、ブランド名が多すぎて消費者が混乱するだけでないでしょうか・・

おいしく、それぞれが自信をもってるからこそのブランド化なのでしょうが。

タグはブランドの目安になり、安心感がありますが、リーズナブルでも美味しいタグなしのカニでも十分楽しめる事がわかりました。

北陸へ実際に調査に行った際はまた後日報告致します。



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